経営者保証ガイドライン|個人保証の不安を整理し、自宅と家族の生活を守る
会社の借入に経営者個人の連帯保証が付いていると、「会社に万一のことがあれば自宅も失うのではないか」という不安が、思い切った経営判断や早めの相談をためらわせます。経営者保証ガイドラインは、こうした個人保証への依存を減らすために全国銀行協会と日本商工会議所を事務局とする研究会がまとめた全国共通の自主ルールです。要件を満たせば「保証に依存しない融資」や「既存保証の見直し」を金融機関と協議する道があり、廃業や保証債務の整理の場面でも、一定の生活資金や華美でない自宅を残す方向で話し合える枠組みが示されています。当社は広島の中小企業の経営者さまと一緒に、要件整理から金融機関への説明準備までを進めます。
こんな不安はありませんか
経営者保証の悩みは、資金繰りの悩みと重なって現れます。次のような状態なら、ガイドラインの考え方を知っておく価値があります。
- 借入のほぼすべてに自分の連帯保証が付いており、総額を正確に把握できていない
- 「会社を畳むと自宅を失うのではないか」が頭から離れず、相談が遅れている
- 後継者に会社を譲りたいが、保証の引き継ぎがネックになっている
- 金融機関から保証について十分な説明を受けた記憶がない
- リスケや再生の検討と同時に、個人の生活がどうなるかを知りたい
経営者保証ガイドラインとは
経営者保証に関するガイドラインは、中小企業の経営者個人による連帯保証(いわゆる経営者保証)の弊害を減らすため、全国銀行協会と日本商工会議所を事務局とする研究会が2013年に公表し、2014年から適用が始まった全国共通の自主ルールです。法律ではありませんが、金融庁が金融機関に対して活用を促しており、実務に広く浸透しています。
近年は金融機関が経営者保証を求める場合に、その必要性などを具体的に説明することが監督上求められるようになり、「保証を付けない融資」への流れが強まっています。一方で、既存の保証が自動的になくなるわけではなく、解除・見直しには会社側の準備と金融機関との協議が必要です。
正確な内容は公的な一次情報(中小企業庁・金融庁・全国銀行協会の公表資料)をご確認ください。本ページは実務目線での概説であり、個別の適用判断を保証するものではありません。
保証に依存しない融資・保証解除の「3つの要件」
ガイドラインが示す考え方を実務的に整理すると、次の3点を満たしていくことが柱になります。どれも一朝一夕にはできませんが、資金繰り改善の取り組みと同じ方向を向いています。
- 法人と個人の分離会社の資産・経理と経営者個人の家計を明確に分ける。役員貸付・個人資産の混在を整理し、公私の線引きを説明できる状態にします。
- 財務基盤の強化会社のキャッシュフローと資産で借入を返済できる見通しを示す。資金繰り表と実行可能な計画が土台になります。
- 経営の透明性の確保試算表・資金繰り表などを金融機関へ適時・正確に開示し、聞かれる前に説明できる関係をつくります。
ガイドラインが活きる4つの場面
| 場面 | 検討できること |
|---|---|
| 新規の借入 | 保証を付けない融資(または保証の必要性の説明)を協議する |
| 既存の保証 | 3要件の充足を示し、保証の解除・保証金額の見直しを申し出る |
| 事業承継 | 前経営者と後継者から二重に保証を取らないことが原則とされ、承継を機に保証を見直す |
| 廃業・保証債務の整理 | 一定の生活費や華美でない自宅を残す方向で保証債務の整理を協議する(弁護士等の関与のもとで進めます) |
当社がご一緒にできること
当社は、ガイドラインを使った協議の「準備」を支援する立場です。保証契約そのものの法的判断・交渉代理・債務整理手続は行わず、必要に応じて弁護士等をご紹介し、連携して進めます。
- 保証付き借入の一覧化と、保証・担保の現状整理
- 法人・個人の分離状況のチェックと改善順序の整理
- 13週資金繰り表・経営改善計画など、協議に必要な資料づくり
- 金融機関への説明の順序・想定問答の準備(面談はご本人が行います)
- 自宅・生活の保全に関わる論点整理と、弁護士等との連携
関連する支援・情報
- 自宅・家族の生活の保全自宅を残す選択肢を広く検討したい方はこちら
- リスケ(返済猶予)毎月の返済負担を一時的に軽くする選択肢
- 資金繰り改善の進め方資金繰り表で現状を見える化する総論
よくあるご質問
既に差し入れている保証も外せますか。
対象にはなりますが、3要件の充足状況と金融機関の判断によります。決算や資料整備の改善を先に進め、実績を示してから申し出る流れが現実的です。時間がかかる取り組みである前提でご相談ください。
会社を畳む場合、自宅は必ず失いますか。
必ず失うわけではありません。ガイドラインに基づく保証債務の整理では、一定の生活費や華美でない自宅を残す方向で協議できる場合があります。個別の可否は状況次第であり、弁護士等と連携して検討します。
どのタイミングで相談すべきですか。
「保証が気になり始めたとき」が最適です。資金繰りに余裕があるうちほど選択肢が多く、承継や借換えの予定があるなら、その半年〜1年前からの準備をおすすめします。
リスケ中でも保証の見直しはできますか。
一般に、返済条件の変更中は新しい協議のハードルが上がります。まず資金繰りの立て直しを優先し、改善の実績を見せられる段階で保証の話に進む順序が現実的です。
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